「あなた」は市長に対して失礼にあたる言葉???
以前から私が一般質問のやりとりの中で、市長に対して「あなた」は・・・などと発言したことについて、市長が「心外だ!」と気色ばんで抗議されました。私はなんで市長が「あなた」に異常に反応するのかわからなかったのですが、「嫌だ」というのなら使わないようにすれば良いことだと考えて、指摘されても黙認していました。
議長をはじめ一部の議員は「あなた」という言葉は目上に対して失礼に当たるという感覚のようです。しかし今回本会議中、午前中に原田が「あなた」をつい使用したことに対して市長は「心外だ!」と怒り出しました。私は黙っていました。なぜなら私は失礼に当たる言葉だと思っていませんから。
ところが午後に男性議員が「あなた」を使った時、市長は「午前中ひと悶着ありまして」と笑いながら発言したのです。これには議場が失笑の渦になりました。手をたたいて笑う議員も録画に映っています。
さてこの「受けた笑い」をどう分析しましょうか。
私は市長の中に、女性からは「あなた」という言い方をされる筋はない、しかし男性から「あなた」と言われても不愉快にならない、という「刷り込み」があるのでしょう。これは女性に対する差別意識です。女性を自分より低く見て、自分のほうが優位であることで、バランスを保っている。だから自分より低い女性から言われると無性に腹が立ち「心外だ」などと意味不明な発言が出てくるのでしょう。
みなさん、国会中継をごらんになって気が付いているかと思いますが、岸田首相に対して、国会議員は「あなた」は・・・とやり取りしています。ここで、女性議員に「心外だ」などと発言したら「セクハラだ!」とやりこめられると思います。
今どき日本語として日常的に使用されている「あなた」という言葉を「目上だから」「女のくせに」 などと使い分ける時代はすでに終わっています。
これには「おまけ」もついています。議会だよりの一般質問の原稿を議員本人が 書くのですが、今回の「市長のハラスメントですよ」という指摘の文章に、「あなた」を使用してはならん!と議長からクレームが入りました。議場で削除した文言だから報告にも使用は認められないとの指摘です。1時間ほどやり取りしましたが、最後は議長の「発行責任者は私です!」との一言で、今回の議会だよりには「あなた」の代わりに「原田の発言の一部」という、わけのわからない文章になっていることを報告します。