市の農業政策に深刻な事態がやってくる!

国は今年の4月1日、「主要農作物種子法」を廃止しました。この法律は1952年から、米、麦、大豆の主要作物を国が補助金を出し都道府県に責任を持って、種子の保管、品種改良等を行うことを義務付けた法律です。この法律を突然廃止した背景には、TPP11の施行に配慮しています。米、麦、大豆の主要エネルギー作物がTPP11によって多国籍企業(モンサント社など)が国内農業に種子と農薬をセットで販売する条件を整備しているものです。

日本では、アレルギー対応型の雑穀、古来の赤米、黒米など伝統文化を守る栽培ができなくなります。また雄町米など特定品種の栽培にも影響が心配されます。もし多国籍企業の種子や農薬を使わないと、TPPという条約のISD条項によって、海外企業から条約違反だと訴えられ、国も、自治体も、個人もだれも守られず、高額な賠償金を払うことになっています。これほど重大な条約について多くの国民は知らされないまま国会を通過しました。
さらに怖いことに「種苗法」も改悪されています。従来生産者は自家採種した野菜を栽培してきましたが、禁止されます。、果樹の場合は自家増殖と言って、苗木の接ぎ木も「禁止」になる。自家採種できない例外をトマト、キャベツ、なす、カボチャなど「一般の野菜」357種類に広げてしまいました。これではほとんどの種子、苗は高い海外企業のものに淘汰されてしまいます。この意味は、国内の食料安全保障上、海外の企業に農作物の生命である種子を託す行為に他なりません。先進国中、食料の安全保障を放棄すると、国民の生命、文化、伝統、環境を守れないだけでなく、戦争に巻き込まれるリスクが高まります。

市長
「米、麦、大豆の問題ですが、これが赤磐市特産の白桃、ブドウにおよぶなら、大いに農家の利害をそこなうことになる」

市長の本音がでました!米、麦、大豆は赤磐市に影響はないが、「特産の白桃、ブドウでは大いに問題だ」ということは、市内の米農家、麦農家、大豆農家は、利害が損なわれてもしょうがない?と聞こえました。
この人本当に市長の職責を担っているのでしょうか。おいしい酒を生産し、熊山ブランドの黒豆を生産し、キリンビールさんへ麦を提供している生産者は利害が損なわれても市長としては関心がないということなのでしょう。
私は激高のあまり「市長今の発言は取り消すべきだ」と言いましたが。市長は「発言が不適切かもしれません。米、大豆生産者への配慮は必要です」で終わりました。 生産者の一人としてこの発言は見過ごすことはできません!