ネオニコチノイド農薬の散布は危険です。

松くい虫対策で、市内の3地域で空中散布を継続的に行っています。この農薬はスミチオン系で、商標名はスミファインMC。ネオニコチノイド農薬といわれて、ミツバチが壊滅的に減少していることで話題になっています。 深刻な影響として、子どもの脳神経系に与える影響、脳の発達に関する研究が進み、ほ乳類が周産期(妊娠中から出産直後まで)に農薬に被爆すると、記憶力の低下など脳機能に不可逆的な変化が起こることが、動物実験で明らかになっています。また「発達障害」の発生原因の疑いが濃いといわれています。今問題になっている発達障害の一つである注意欠陥多動性障害ADHDになりやすいことを示唆した疫学研究が2010年にアメリカで発表されています。

空中散布の効果の検証がされていない状況で、慣行だからと継続することは危険です。人家から離れていても川の上流域で、散布することは下流域で暮らす人々にとって知らされないまま影響を受けていることになります。
長野県の上田市、島根県、群馬県などは県の段階で中止しています。資料を調べてみたら、空中散布以外にも駆除、予防、生物防除などに分類されて14項目にわたって防除法がありました。伐採、焼却、燻蒸、松くい虫に強い松の植樹など複合的に行うことで防除になるという研究発表も出ています。
県外から移住してきた市民から「せっかく安全だと思って移住したが、上からネオニコチノイド農薬が降ってくるとは想像もしなかった。一刻も早く中止してほしい」という切実な要望がありました。

散布による効果の検証、水質、大気の検査など調査もせず、科学的根拠もなく空中散布することは、市民の生命、健康を守る市長の責任放棄といわれても、止む負えません。

市長の答弁は「森林保護の重要性、地域の要望、山に松がなくなってしまうと手の打ちようがない」です。
子どもたちや市民の健康を守る!を第一義に政策を考えるべきではないですか。赤坂地区では20年ほど前に中止しています。松はないですが、山は元気で木々が生い茂っています。